こんにちは。
最近、中小企業の経営者さまとお話しする中で、地震保険について話題になることが増えてきました。
「地震保険って、会社の建物にも普通につけられるものですよね?」
実は、この質問、とても多いんです。
テレビで見る地震保険は「住宅向け」が中心
テレビCMなどでよく見かける地震保険は、
個人の住宅や家財を対象にした制度が基本です。
そのため、
- 事務所専用の建物
- 店舗や工場、倉庫
- 住居として使っていない物件
といった事業用のみの建物は、同じ仕組みでは扱われないケースがあります。
ここは、意外と知られていないポイントかもしれません。
中小企業にとって本当に困るのは「営業が止まること」
地震が起きたとき、
建物や設備の損害はもちろんですが、中小企業の場合、
- お店や事務所を開けられない
- 仕事ができず売上が立たない
- 取引先への対応が遅れる
といった 「営業が止まる影響」 が経営に直結します。
一方で、
- 家賃
- 従業員の給与
- リース料や固定費
は、営業できなくても出ていくことがほとんどです。
「直す費用よりも、再開までの資金繰りが大変だった」
という声が多いのも、この部分です。
「休業補償」という視点
こうした話を整理する際によく出てくるのが、
休業期間をどう考えるかという視点です。
地震などの災害で営業ができなくなった場合、
- どのくらいの期間、止まる可能性があるのか
- その間、どんな支出が続くのか
を考えておくことは、事業継続を考えるうえで大切になります。
制度や取り扱いの内容はさまざまですが、
「建物が直るまでの経営」をどう支えるか、という考え方自体が重要です。
まずは「もし止まったら」を想像してみる
難しい専門知識がなくても、
- 1か月売上が止まったらどうなるか
- 固定費はいくら残るか
をざっくり書き出してみるだけでも、見えてくるものがあります。
中小企業ほど、こうした「もしも」の影響を受けやすいため、
事前に考えておくこと自体がリスク対策になります。
さいごに
地震保険という言葉は同じでも、
住宅と事業用、中小企業と個人では考え方が大きく異なります。
- 建物だけを考えるのか
- 営業が止まった期間まで考えるのか
この視点の違いを知っておくだけでも、
災害時の判断は変わってきます。
今回は、中小企業が地震リスクを考えるためのヒントとして、
基本的な考え方を整理してみました。
※免責事項
本記事は執筆時点の一般的な情報提供を目的としており、保険商品の勧誘を目的とするものではありません。具体的な状況や制度変更により内容が異なる場合があります。万が一誤りや不備があった場合でも、当社(川崎保険センター)は一切の責任を負いかねますので、最終的な判断や詳細は必ず各行政機関および専門家へご確認ください。