川崎市・横浜市の企業様へ。火災保険・賠償責任保険・労災上乗せなど事業リスクに強い保険代理店です。会社の保険の見直しも対応。

製造業

工場が30cm浸水したら?火災保険の「45cm条件」と製造業の休業リスク

もし、工場が30cm浸水して製造機械が故障したら、火災保険で対応できるのでしょうか?

実は、水災の補償が付いていても、契約によっては浸水の深さなどが保険金の支払条件になっている場合があります。

一方で、こうした浸水の高さによる条件がない契約もあります。

今回は、意外と知られていない水災の支払条件、風災との違い、そして工場が操業できなくなるリスクについて解説します。

目次

1. 水災は「45cm」だけで判断できない?

企業向けの火災保険には、水災について「地盤面より45cmを超える浸水」などを支払条件としている契約があります。

例えば、工場が地盤面から30cm浸水し、低い位置にある製造機械の制御盤が故障した場合。

修理に多額の費用がかかっても、契約によっては浸水条件を満たさず、保険金の支払対象とならない可能性があります。

実は、水災の支払条件は契約によって異なります。

「床上浸水」「地盤面より45cmを超える浸水」「建物などに一定割合以上の損害が生じた場合」といった条件が定められている契約があります。

一方で、浸水の高さによる条件を設けていない契約もあります。

注意したいのは、「床上浸水」という言葉です。

保険の約款では居住部分の床を基準としている場合があり、工場の床に水が入っただけで、必ずしもその条件に該当するとは限りません。

また、45cmという高さも、一般に地盤面が基準であり、工場の床面からの高さとは限りません。

2. 浸水の高さによる条件がない方が安心?

例えば、比較的浅い浸水でも、床に近い位置にある制御盤や電気設備などが故障する可能性があります。

このような場合、浸水の高さによる条件がなければ、浸水が浅いことだけを理由に支払対象外となる制約がないため、安心材料の一つになります。

ただし、条件がないからといって、どのような水害でも必ず保険金が支払われるわけではありません。

水災が補償対象となっているか、機械設備が保険の対象に含まれているか、自己負担額や支払割合なども確認が必要です。

3. 同じ台風でも「風災」と「水災」は別

ここも見落とされやすいポイントです。

  • 強風で工場の屋根が破損した
    → 風災に該当する事故の例
  • 大雨で河川が氾濫し、工場が浸水した
    → 水災に該当する事故の例

同じ台風による被害でも、事故の原因によって保険上の分類が異なります。

風災が補償される契約だからといって、水災まで対象になるとは限りません。

4. 工場は水が引いても、すぐには動かせない?

製造業の水災で特に注意したいのは、浸水した後です。

例えば、次のような問題が考えられます。

  • 製造機械や制御盤の故障
  • 原材料や完成品の水濡れ
  • 泥や汚水の清掃、設備の点検
  • 交換部品の調達や修理の長期化
  • 製造ラインの停止による納期への影響

床の清掃が終わっても、機械が正常に動かなければ操業を再開できません。

その間も、人件費や借入金の返済など、事業を維持するための支出は続きます。

工場を直す費用と、工場が止まっている間の損失は別の問題です。

企業向け保険には休業損失に対応する仕組みもありますが、水災による休業が対象となるか、どのような損失をどの期間まで扱うかは契約内容によって異なります。

また、操業停止への備えは保険だけではありません。

代替生産先の確保や緊急時の連絡体制など、事業継続に関する取組みについては 製造業者が備えるべきリスク対策 も参考にしてください。

5. 工場の水災で確認しておきたい4つのこと

  1. 水災は対象になっているか
    風災とは分けて確認する。
  2. 浸水の高さや損害割合の条件はあるか
    床上浸水、45cmなどの条件や自己負担額、支払割合を確認する。
  3. 製造機械や原材料も対象になっているか
    建物だけでなく、設備や商品・製品なども確認する。
  4. 操業停止への備えはあるか
    工場が1か月停止した場合を想定し、事業への影響を考える。

あわせて、工場周辺の浸水リスクは国土交通省の ハザードマップポータルサイト でも確認できます。

まとめ|工場の水災は「浸水した後」まで考える

比較的浅い浸水でも、製造機械や電気設備が損傷し、生産活動に大きな影響が出ることがあります。

水災の支払条件は契約によって異なり、浸水の高さによる条件がないことは、浅い浸水への備えを考えるうえで安心材料の一つになります。

一方で、建物や機械の損害だけでなく、長期間の操業停止による影響も見逃せません。

「水災が対象か」「どのような支払条件か」「工場が止まったときの備えはあるか」 を確認しておきたいところです。

参考資料・出典

※本記事は製造業の水災リスクや事業継続に関する一般的な情報提供を目的としています。特定の保険商品への加入や契約変更を推奨するものではありません。補償範囲や支払条件、保険金の支払可否は、個別の契約内容、約款・特約、事故状況等によって異なります。

BACK

お問い合わせ contact

火災保険・賠償責任保険・労災上乗せなど事業リスクに強い保険代理店です。
ご相談・ご依頼などお気軽にお問い合わせください。

ご相談・資料請求はこちらから

TEL 044-520-9771

受付時間 9:00 - 18:00(土・日・祝日除く)

目次